大阪府高槻市で発見された不明遺体事件

大阪府の北に位置する高槻市は、1970年代から京都市のベッドタウンとして開発が進んだ結果、現在でも大阪や京都で働く人々のための住宅都市としての機能を果たしてきました。

しかし、終戦記念日が過ぎて日本中がお盆休みへと入った8月13日の事、閑静な住宅街であったはずの市内の某物流会社の駐車場に無残な少女の死体が発見され、付近の住民は一時的なパニック状態に陥ったのです。

駐車場で発見された無残な遺体

発見時の少女の状況は次の様なものとなっている。

・全身に無数の切り傷

遺棄された遺体には、全身およそ30箇所以上もの切り傷が発見されました。

切り傷の殆どは体の左側に集中しており、最も傷が深いもので左腕の上腕部に付けられた傷に骨にまで達していました。

しかし、全身にできた傷は直接の死因とはなっておらず、その殆どは死後付けられた傷であると言われています。
さらに、着ていた衣服には一切切り傷が見られない事から、少女は死後、体に傷を付けられた後、わざわざ服を着らせれて遺棄されたと考えられます。

・顔を覆ったビニールテープ

少女の遺体の画面の殆どは粘着テープが幾重にも巻かれていた状態だったといいます。

巻かれたテープは顎下から口、鼻と顔の下半分を覆う様に巻かれていました。

・首に絞められた後

少女の首には強く圧迫された後が残されており、頚部圧迫による窒息死が直接の死因と考えられています。

・打撲痕

少女の顔や頭部に幾つかの打撲痕が発見されました。

この傷から見て、少女が生前に犯人に暴行を加えられていた可能性が示唆されているものの、詳細については詳しくわかっていません。

こうした状態で発見された少女の遺体だったが、所持品などは一切持っておらず、遺体の身元確認は難航しています。

大阪府内の行方不明の少女

その後の捜査の結果、大阪府内の中学一年生の少女が、同じ中学一年生の男子生徒と12日の夜から行方不明になっている事が判明しました。

この少女は背格好や服装などが共に身元不明の遺体と酷似しているため、現在はＤＮＡ鑑定などを慎重に行い、行方不明となった少女と同一人物かどうかを確認しています。

事件の不審点

この事件は遺体の発見状況や遺体の状況、また犯人の行動など、とにかくあまりにも不可思議な点が多すぎる事件であるため、この事件の不審点について以下にまとめます。

・遺体の置かれていた場所

発見された少女の遺体は駐車場の奥のトラックの下に置かれていました。

このトラックは遺体が置かれてから一時間ほどで発進しており、その際にバックモニターに映った遺体を発見しています。

しかし、遺体を隠す目的ならばまず物流センターのトラック置き場など選ぶはずもなく、実際に1時間程度で遺体が発見されてしまっています。

つまり、この犯人はあえて遺体を発見させるために物流センターを選んでおり、遺体発見から数時間程度の時間稼ぎを狙ってトラックの下部に少女を隠したと考えられるのです。

・駐車場に入って来た車

遺体発見時刻より1時間程前、駐車場に設置されていた監視カメラに2台の不審な乗用車が駐車場内に入ってくる様子が撮影されていました。

この2台は遺体発見場所近くに車を縦列で駐車していることから、犯人は最低でも2人以上だと考えられています。

異常犯の犯行か？

専門家の意見によれば、今回の犯行は『社会性のある男性が2名以上で行った犯行』であると分析しており、物流関係に馴染みがある人間の犯行ではないかと睨んでいます。

ただ、彼らが例え社会人だとしても、まともな社会人とは考えにくいでしょう。

駐車場内に車2台で乗り入れ、あえて遺体を発見させやすい場所に置くなどの大胆不敵な行動からも犯人らの異常性を感じるのは、きっと私だけではないでしょう。