未解決事件『旭川市中学生失踪事件』

2012年1月15日、旭川市で一人の中学生が失踪しました。

その少年のなは佐藤智広（さとう ともひろ）君。
失踪時の状況をふまえても不可解な事が多く、佐藤智弘君は今だ発見されていません。

事件詳細

失踪した佐藤君の特徴は以下の通りとなっています。

・失踪時の年齢１３歳の中学1年生。
・北海道旭川市緑が丘１条１丁目に所在していた。
・失踪時の身長は１６５センチ、体重５０キロ、身体的特徴としては眉間に沖縄本島のような形の茶色いアザがあり、かなり目立つと言われる。
・失踪時の服装は赤色の半袖Ｔシャツにグレーの綿ズボン薄手の黒色ダウンジャケット、青と白のチェック柄長袖シャツにVANS（メーカー）の白系スニーカーを履いていた（靴のサイズは27㎝で、左右で靴紐の色だったとされる）。
・失踪時、佐藤君は千円位の所持金しか持っておらず、財布にはバスの３００円券が３～４枚程だった。
・失踪時、佐藤君の携帯電話は家に残したままであった。

佐藤君のご家庭は母子家庭でしたが、母親の献身的な教育によって、学校での成績は常に上位をキープし、運動も良く出来たと言われます。

学校ではサッカー部に所属しており、ポジションはキーパー。将来の夢は医者だったそうです。

失踪当日の様子

失踪に至る原因となったのは、前日の2012年1月14日、姉とのテレビのチャンネル争いであったとされています。

この時、13歳の佐藤君は姉と激しい言い争いをした後、自室にこもると、壁を蹴るなどして部屋の壁に穴をあけ、自身の貯金を叩いて購入した任天堂DSを破壊しました。

その翌日、帰宅した母親が戻ると、壊れたゲーム機を発見し、佐藤君に理由を聞くと、再び佐藤君は激怒し、母親と口論となります。

その後、佐藤君は自室に戻り、再び部屋の壁などを蹴るなどして暴れたあと、薄手のダウンをはおり外出しました。この時、時刻はすでに夜の9時を過ぎており、頭でも冷やしに行ったのだろうと思い、佐藤君の後を追う事はしませんでした。

しかし、誰が見ても一時的な外出と思われる子の状況で、佐藤君は1時間が経過しても家に戻ってはきませんでした。

この時期に旭川は外はマイナス15度程にもなり、1時間も外を歩き回っている事は不可能です。

心配になった母親は佐藤君を探しに出ましたが、結局佐藤君は見つからず、そのまま夜が明けた16日の早朝、母親は旭川東警察署に事情を説明し、夕方には捜索願を提出しました（おそらく、警察から夕方まで帰りを待ってみては？と言われた可能性あり）。

警察の捜索が開始されるも

捜索願いが出されてから、中学生の失踪事件ということで、形式上ではなく、実際にきちんとした捜索活動が行われました。

しかし、なぜか佐藤君の目撃情報は一切出てきません。

付近の店舗や交友関係等への聞き込み、タクシーや公共交通機関を含めた周辺の防犯カメラや、車載カメラのチェック、さらにヘリコプターを使った上空からの捜索など、とあらゆる捜索が行われたのにもかかわらず、佐藤君の行方を知る手掛かりは一切でてきませんでした。

不可解な点

まず不可解なのが、なぜどこにも佐藤君の痕跡が残っていないのかという点です。

意図的に痕跡を消すのであればわかりますが、いくら頭の良い少年だといっても、佐藤君はまだ13歳。
彼一人の力で旭川市から姿を消すのに、なんの手掛かりも残さず魔法のように消える事はまず不可能でしょう。

また、家出をするにしても、たった1000円しか所持金が無い状態では何もできません。
おそらくですが、佐藤君は本当に衝動的に家を出ただけで、そのまま何処かへ行こうとは思ってすらいなかったのかもしれません。

現在の状況

現在も佐藤君の捜索活動は続いており、家族の必死の呼びかけは未だ続いています。

行方不明者は失踪から7日以上が経つと、生存率は格段に上がっていくので、もしかしたら今どこかで、別の人生を生きているかもしれませんし、きっとご家族もそれを望んでいる事でしょう。