探偵vs探偵！？業界の裏で行われる壮絶な情報バトルとは

探偵が相手にするのは浮気者にストーカー、行方不明者、犯罪者と相場が決まっています。

しかし、そうした相手は探偵であれば日常的に対象者となる人物ですし、調査をするのはこちら、追われるのはあちら、どちらが有利な立場にあるかは明確です。

ところが、探偵が最も相手にしたくない人物がいます。
それは対象者ではなく、同業者。つまり探偵。

まるでドラマの様な話だと思うかもしれませんが、実際に探偵をやっていれば1度や2度は必ず同業者と相対する機会があるのです。

調査対象者が探偵を雇い、調査の妨害を図る

探偵vs探偵という嘘の様な戦いが成立してしまう理由は、全て調査対象者の隠蔽工作にあります。

この様な状況が良く起こるのは、もしも浮気の証拠をこちらがつかんだ場合、調査対象者に多額の慰謝料請求が成される可能性がある時です。

収入によっては、300万円から500万円もの請求が来る訳ですから、調査対象者も必死に探偵の調査を振り切ろうとします。

しかし、素人が幾ら頑張ってもプロである探偵の尾行を振り切る事は難しい・・

となれば、同じ探偵を雇って、こちらの調査を妨害させるのが得策だと考え、工作行為もやるような悪徳探偵社に足止め工作を依頼するのです。

熾烈な尾行合戦

悪徳探偵社による調査の妨害工作は、調査開始時からすでにスタートしています。

まず彼ら実行するのが、張り込みを行う探偵の視界を奪う事。
対象者が建物から出てくる瞬間、張り込み車輛の前に立ちはだかる他、周辺で目立つ行動をして調査員の視線を奪います。

その隙をついて対象者は勤務先から出て、人込みなどに紛れてその場を離脱し、浮気相手と接触しようとしますが、こちらもそう簡単には行かせません。

開始時の妨害が失敗し、こちらが対象者に張り付いて尾行がはじまると、今度は対象者達に悪徳探偵社が指示を出し、こちらを巻くための作戦を取り始めます。

例えば、尾行する探偵との距離が離れたタイミングを狙ってタクシーに乗り込ませたり、レンタカーなどの足の付かない車を使って、浮気カップルをピックアップして尾行を振り切らせます。

また、悪質な場合には尾行中の探偵に酔ったふりをして絡むなど、偶然を装って進路を遮る事もあります。

最終的にどちらが勝つかは解らない

対象者を追う側と、それを守る悪徳探偵社のバトルは当然追う側の探偵が有利になります。

しかし、妨害行為が一度成立し、対象者達の不貞行為を確認できなかった場合、続いて2回目の調査を頼むだけの金銭的余裕が無ければ、この勝負は妨害側の悪徳探偵社の勝利となります。

ただ、実際の現場では浮気調査ではどの様なトラブルに出会うか解りません。
たとえ別の探偵社とブッキングしても、出来る限り別の探偵社とは争わず、そのまま調査を中止するのが望ましいでしょう。

悪徳探偵社は調査妨害まで請け負うのか？

実際に何度か悪徳探偵社と言われる人達と現場が重なった事がありますが、一度目は積極的な妨害行為に出られた事があります。

しかし、2度目はそれほど積極的な行動に出ては来ず、調査開始場所での妨害がありましたが、それ以降は遠巻きにこちらを観察している様子が見受けられました。

ただ、これも昔の話。探偵業法が敷かれた現在では、業界にも悪質な探偵社は次々と減ってきており、この様な悪質業者はもはや姿を消しているでしょう。

また、あまりに切羽つまった状態で無い限り、出来る限り調査はそのまま行わず、調査を中止することが望ましいです。