張り込み中の探偵に良くある事

探偵の仕事の中でも、最も過酷と言われるのがこの『張り込み』ですが、そんな仕事だけに張り込みにまつわるエピソードは探偵達の間でも良くかわされる笑い草でもあります。

とうわけで、今回は張り込み中の探偵あるあるをご紹介します。
しかし本当に、探偵って大変です！

先輩の愚痴をひたすら聞く

張り込み中、相棒となった先輩調査員と二人になると、突然先輩調査員が「いや実は最近妻に小遣い減らされてホントにやばい」みたいな愚痴を唐突にしゃべりはじめる事があります。

正直、張り込み中は暇な時間も多いですし、車内に二人きりとなるとつい喋りたくなるのでしょう、あれやこれやと先輩のプライベートな話を延々と聞かされる事もあります。

しかし、新米調査員にとって失言は許されません。張り込み地点から視線を外さず、とにかく「あーそうなんですか」「大変ですねー」と、適当に相槌を打っておくのがベターな対応とされているとか・・。

深夜になると笑い上戸になりはじめる

張り込み中というのは、相手が動かなければこちらも動きようがないため、特に深夜などどう考えても相手が就寝中の間の張り込みとなると、眠気もきつくなり、ウトウトとしはじめる調査員も出始めてきます。

そしてこの頃になると、脳もオーバーヒートしはじめており、いわゆる『ナチュラルハイ』のような状態になる事もしばしば。

すると、調査員のどちらかが奇妙な事を喋りはじめるのですが、普段ではクスりともしないような事でも何故か不思議なほど笑えてしまい、張り込み中の車内にカオティックな空気が流れはじめます。

たぶんこの時の感覚は徹夜勢なら誰もが経験した事があるでしょうが、深夜の路上の車内でこの状態になっているのは張り込みに疲れた探偵ぐらいでしょうね。

後輩に全てをまかせる先輩

探偵の中にも当然不真面目な先輩はいるのですが、そんな先輩が張り込み中に何をするのかといえば、それは手厳しい反面教育。

「ちょっとコンビニ行って来る」と言ったまま、三十分程帰ってこない先輩や、先輩の座る後部座席からアプリゲーのフリック音が聞こえてきたり、やけに静かだなと思って助手席を見ると、先輩がグッスリと休憩されていたり・・・

しかし、これも新人調査員を鍛えるための先輩のお仕事。こんな先輩の力を借りずとも一人前になれるよう、一日も早く技術を学ぼうと新人は奮起するのです。

やたらと無線で連絡してくる

昔から、張り込み中の調査員同士の連絡は無線機で行うのが通例となっていましたが、張り込み中に暇になってしまったのか、やたらとこの無線機で話しかけてくる調査員も少なくありません。

『経過写真取りました』
『了解、対象に動きは？』
『まだありません』
『了解、で、今日昼何食った？』
『エート、オニギリです』
『了解、具は？』
『・・・エビマヨ、ですけど』

正直、無線の無駄遣いは命取りなんで辞めてほしい所なんですが、話好きの調査員というのも結構いますし、こうした無線で現場の空気がなごむので、結構良い仕事をしてくれてるのかもしれませんね。

トイレにまったく行けない

探偵なら一度は経験する『トイレ問題』。

張り込み中は好きに行動出来ないため、現場にいる調査員の数が少なければ、張り込み中は延々とトイレを我慢し続けなければなりません。

しかし、これを解決するための最後の手段というのも一応あるのですが、これが嫌すぎて探偵を辞めたという話もたまに聞きます。

その方法とは、ペットボトルやビニール袋を利用して、車内で用を足すと言うもの・・・

私は未だ経験した事がありませんが、先輩調査員からは怪談のように聞かされ続けており、個人事務所の探偵や、コンビニトイレなどが無かった時代のベテラン探偵さんの中には、もはやお家芸の様に、華麗に車内で用を足す探偵さんもいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか？
こういう話を聞くと、探偵ってなかなかに大変な仕事ですよね？

特にトイレの問題は探偵にとって死活問題なので、これを読んでいる調査員の中には笑えない経験をされた方も多いかもしれませんが、それもお仕事、依頼者のためなら車内でトイレも辞さないのが探偵魂というものかもしれません。