接客業をずっとしていたのですが、やはりお客さん相手に仕事をしなければいけないので、どうしても精神的には常に休まる時間がない。
そんな接客業に疲れたので、次はお客さん相手に仕事をしなくて良い、製造という職種を選びました。

パンの製造業だったので、工場は基本的にいつも稼働しています。
私が選んだ勤務時間は早朝5時から9時でした。
この早朝仕事は、周りからは「朝早くから大変だね」っとよく言われましたが、私にとって全くそれは苦ではありませんでした。
まず第1に、通勤が非常に便利だという事です。
朝4時半頃に家を出るんですが、まず車が走っていない！そして信号もほぼ点滅です。
皆さん朝の通勤ラッシュでイライラされている事と思いますが、この時間だとスイスイ走れるので、寝坊しない限りまず遅刻の心配はありません。
第2に、外見を気にしなくて良いという事です。
20代の女が言うと女性としてマイナスになるかもしれませんが。
食品工場で働くには頭も顔も手もほぼ全身を白装束のような作業服で覆うわけですから、まず外見なんて分かりません。
皆同じ格好をしているので、唯一出ている目と背丈、声で誰かを判断するしかなかったですが。あとその人がよくいる固定位置とかも重要な判断基準ですね。
夏は非常に汗もかくので、化粧はしないのは当たり前です。
すぐに作業服に着替えるので、通勤の服も適当で問題なかったですし、そもそも工場にそんな外見を気にするような人がいないので、そういう面ではとても快適でした。

私のパン工場での仕事は、主に出来上がったパンを袋に入れたり、出荷する前の数量管理だったり、クリームが入っていた箱を洗ったりする作業でした。
まず私はパンが大好きなので、それに毎日関われる事自体がやりがいだったように思います。好きな事、モノを仕事にするのは本当に重要だと感じます。
良い匂いの焼きたて最高パンがベルトコンベヤーで流れてくる中で、そのラインの１人としてその流れてくる様子を見るのは大好きでした。

基本的に本当に不満が無い最高の職場だったように思います。
良かった点は、全てのパンが出荷されるわけでは無く、不良パンも当然出てくるわけですが、それを社内販売してくれる事です。
パン好きの私としては、少しばかり形が変なだけのパンが処分されるのは嫌なので、リサイクルの面としても嬉しい点でした。
社内用に安く販売されてるので買って帰れるのは、すごく良かったです。
不満としては、あえて言えば、毎月の検便が面倒だという事でしょうか。
食品を取り扱う人間である以上、衛生面からしっかり管理しなければならないのは当然ですが、やはり毎月トイレで良い感じの便を取る作業は、気持ちのいい作業ではなかったです。最初は面倒で仕方なかったですが慣れてくると検便の作業も上達しましたが。