前職が自然に関する業種だったため地元でも同じような業種を探していたので、自然食品を取り扱っており有名な会社だったので働いてみようと思った。ハローワークの求人募集の中にあったのでハローワークの紹介で就職しました。

成分をみてみると無添加と描かれているにも関わらず様々な添加物が入っている商品も紛れて売られていた。
卵や牛乳など激安にしてお年寄りを集め、10万もするゲルマニウムの商品やサプリメントを売りつけていた。アシスタントとして店長に会場に連れて行かれ、ゲルマニウムローラーを二、三回往復して腕をコロコロすれば気の流れが整うと言ってテスターとして実演させられた。全く効果は感じられずまるでお年寄りを騙しているような罪悪感を味わった。
そしてなかなか購入を決断できないでいるお年寄りには店長がマンツーマンで契約書を書くまで説得し続け、最後は無理やり契約書にサインを書かせていた。
採用後一ヶ月は試用期間だと言われ、ハローワークで提示してあった最低賃金よりも50円ほど低い時給で働かされた。今となっては労働基準監督署に相談すれば良かったと思う。
私は肌に合わない化粧品をつかうと肌荒れを起こしてしまうため、皮膚科で処方されたものを使っていたのだが、商品を知らないとお客様にセールスができないでしょと店長に言われ無理やり買わされた。
仲良くしているお客様には販売品であるジュースなどを棚から勝手に出して飲ませていた。それが後の10万円ほどの商品の売りつけにつながっていたのかもしれないが、あれでは万引きしているのと何ら変わりないと思った。

私が働いていた時は、今ほど子どものアレルギーについての理解が深まっておらず、アレルゲンが含まれていない食品を探すのが大変だったと思うのだが、ある時子どもさんの食物アレルギーに困っていたお母さんとアレルゲンが含まれていない、子どもに食べさせることの出来る商品を一緒に探し、見つけた時にとても喜んでくださった時にはやりがいがある仕事だと思った。またお年寄りが散歩の途中で立ち寄ってくださることが多く、お友達と集まることの出来る場所になっていたのは良かった所だと思う。

本当に困っている方に向けて自然食品を取り扱ったり、健康食品を勧めるのであればよい仕事だと思うが、はっきり悪徳商法にしか思えない。お年寄りを会場に閉じ込めて高額商品を買うまで開放しないやり方は今になっても納得できない。商品に自信があるのであれば無料で何かを配ったり激安商品で人を集める必要はないと思う。会場に招待するのは常連さんばかりだったので、商品を買わずに逃げられるのを防いでいるのだろうとしか思えなかった。
商品管理もあまりできておらず、乳糖不耐症の人のための牛乳は日差しの降り注ぐ窓際にずっと置いてあった。いくら常温保存ができるとはいえ、あれを買おうと思う人はいるのだろうかと思っていた。商品はほこりだらけで店番をいている時はずっと掃除をしていた。働いて良かったと思えることはほとんどなく、こんな店はなくなればいいのにとずっと思っていた。