大学４年生の時に新卒向けリクルートサイト「リクナビ」で求人情報を見て応募しました。不動産というと販売か施工のイメージが先行して就職先として選択肢に入れていませんでしたが、物件の管理がメインの業務になるという点に興味を持ちました。

営業として従事しました。会社からのサポートや福利厚生は手厚かったです。業務に必要な資格取得のための勉強についても、社内eラーニングで過去問を閲覧できたり、試験に向けた小テストも手が空いたときに実施できたりしました。また、流石に不動産業ということもあり、社員寮は自社アパートを格安で借りることが出来ます。新卒初任給も総支給２２万ほどと中々に高いこともあり、待遇は悪くはありませんでした。
業務については、担当物件を見回り、管理人からの情報収集や入居者への注意喚起の貼り紙をしたりといった細々とした雑務があったりもしますが、各物件毎に設置されているマンション管理組合の運営が一番重要な仕事です。議案書・議事録の作成や、総会で決まったことの実施関係をすべて行うのが大変でした。
これらマンション管理組合の理事会や総会は、入居者が出席できる平日の夜や休日に開かれることが殆どです。営業社員はそれら全てに出席しますので、時期によっては夜が遅く、また休みがありません。休日関係についてはそれに加えて、新規マンション入居者を対象とした物販会も営業社員の仕事です。当然、土日に開催される上、相当なノルマが課されることになり、新規マンションの管理を担当することになった営業社員は、物販会が終了するまで相当ピリピリして仕事をすることになりました。
担当物件が増えるにつれて休日が減っていく、あるいは物販会のノルマ等は個人的にいまいちでした。

基本的には感謝されない仕事です。マンションという集合住宅ですから、入居者同士のトラブルが結構あります。例えば駐車場でボール遊びをしている等の案件です。入居者が注意をすると角がたつからマンション管理会社に怒りの矛先が向いたりします。他にも理不尽にも思えるお叱りを受けたりすることが多いですが、それでもあまりない事ですが。。、マンション入居者に「いつもありがとう」と言ってもらえることもある。ということです。

マンション管理規約に明記されていないことは徹底してやらないということがこの会社によく見られました。先に書いた駐車場で子供を遊ばせないように注意するという件は、会社にそのようなことをする義務は明文化されていないのです。だから貼り紙あたりでお茶を濁そうと言うのがいつもの流れでした。
しかし相手方も人間なので、それを見て「怠慢だ」「なんのための管理会社だ」と怒るのは当然のことです。
マンション管理組合の構成員たる入居者とは長い付き合いになるのだから、「やらなくてよいことはやらない」という姿勢を何とかしては？と思いましたし
小さな案件一つ一つに取り組むことができるように営業社員一人あたりの担当物件を押さえる等してほしかったと思います。