大学生の時にアルバイトとして経験しました。入学当初から将来教育関係の仕事に就きたいと考えており、そのための経験を積む機会として塾講師のバイトを探していました。複数の求人サイトを見ていたところ、地元の駅にある校舎で募集がかかっていたので応募しました。

自宅の最寄り駅校舎で求人が出ていたので応募したのですが、面接はほかの校舎、研修は都心で実施しました。実際配属されたのは全く違う場所にある校舎でした。大学に行く途中でしたし、夏休みなどに生徒に合わなくて済むという点ではよかったのですが、大学の定期券があるという理由で交通費が支給されないのはケチだなと思いました。
事前にインターネットで情報収集した際に、塾業界のバイトはブラックだと載っていました。どの業界もブラックですが、私の勤務した塾の親会社は特にブラックであると名指しされていました。個別指導部だし、教育に残業はつきものだと腹をくくってみたものの、労働環境も人間環境もブラックでした。バイトだから良いですが社員だったらとてもじゃないけどやっていけないと思います。実際、講師は大学生バイトばかりで正社員は教室長のみ。わずかにプロ講師と呼ばれる大卒講師がいましたが、いくつも掛け持ちして何とか食べている状況だったり、あるいは院生だったりと正社員が少ないことがとてもよくわかりました。生徒や保護者はそんなことを知らずに通っているのでとても申し訳なくなりました。教えるための技術を学ぶ機会はほとんどなかったので、手探り状態でした。研修の機会はあるにはありましたが、もっと実践的な研修が欲しかったです。

今まで何度も何度も注意をしても宿題を全然やってこなかった生徒が、宿題をやるようになったときはとても驚きました。根気強く指導をしたかいがあったと感じました。また、生徒が学校のテストで1科目30点以上点数が上がったときもうれしかったです。「先生のおかげ」と生徒だけではなく保護者も言ってくださり、わざわざ電話までしてくださったときは達成感がありました。このような生徒の成長を感じたとき、この仕事をしていてよかったと感じました。

大学の試験期間は、通常授業とは日時がことなります。そのため、どうしてもバイトができない日があったのですが「単位を落としたって来年取ればいいじゃないか」と高圧的に言われ、なかなか欠勤を認めてくれませんでした。また、後期になり時間割が変わって従来バイトをしていた日時にシフトが入れなくなった時も「本当にやる気があるなら、大学から駅までタクシーを使えば間に合う（タクシー代は自腹）」　「まだ1年生なんだから単位全部取らなくたっていいじゃん。」などなど。本当に授業のせいなのか履修表を持ってくるよう言われて持って行ったところ「なんでこんな履修してるの？　コマ空いてるところにつめりゃいいじゃん。（※必修科目がとびとびであったり、資格習得の戸ためにどうしても理由したい教授の授業が遅い時間だった）」「履修だけ出して、サボったっていいでしょ。友達からノート借りれば。（毎回課題提出がある授業だと説明しても、だから？と聞き返される）」と、かなり厳しい口調で言われました。教育業界なのに大学生の教育の機会を奪う教室長に失望と憤慨し、辞めました。