高校生だった当時に何かアルバイトを始めたいと思っていて、映画が物凄く好きだったので、近所のレンタルビデオ店の店頭でアルバイトの募集をしていたのを発見し、「これだ！」と喜び勇んで応募したのがキッカケです。

驚いたのが、映画が実質タダで見放題だったという事。最初は遠慮していたのですが、「仕事上で必要だから」という理由でむしろ店長に推奨されていました。出たばかりの最新作はさすがにダメでしたが、準新作以降は本当にいくらでも家に持ち帰って見放題でした。おかげさまで当時は暇さえあれば映画を観ていて、随分と映画に詳しくなったものです。
あと嬉しかったのは、既定の仕事さえきちんとやっていれば基本的にかなり自由度の高い仕事だったという事。基本的に仕事はお客様の会員登録・お客様の貸し出しと返却作業・レジ金確認・返却された作品を棚に戻す・店内清掃くらいしか業務が無くて、しかも土日の夜などを除けばお客様も少ないので、そんな場合は教科書を持ち込んで勉強をしていたなんて事も有りました。一度だけ長時間の停電でパニックになった時はありましたが、その時は本社に電話をして対応方法を教えて頂き、事なきを得ました。
人員に余裕が有ったので、急なシフト変更にも対応して頂けたのも嬉しかったですね。時給が上がるのも結構早く、仕事内容から考えたらかなり割のいいアルバイトだったと思います。個人的な都合で辞めてしまいましたが、機会があったらまたやってみたいです。

たまにお客様に「何か面白い作品は無い？」と相談される事がありました。そんな時はここぞとばかりに、普段映画を観まくって貯めた知識を総動員して作品を提案させて頂きました。大体お客様に「お好きな作品はどのようなものですか？」と聞くとそのお客様の嗜好が解るので、それに見合った作品をチョイスさせて頂いていました。
それが見事大当たりして、後日返却にいらっしゃった際に「いやー、あの映画面白かったよ！」とお褒めの言葉を頂けたときには、この仕事をしていてよかったと思います。

不満点は全くないのですが、基本的に自分が作品をお薦め出来るのが受け身なので、もう少しこちらから情報を発信したりする事が出来たらよかったかなと思います。
例えば「お店の今週のおススメ」等という風に、POPを作って隠れた名作を紹介などさせて欲しかったです。やはりどうしても売り上げは最新作や話題作に偏ってしまうので、隠れた名作等にスポットを当てる事が出来ればお店全体の回転率も上がるし、そうすればもっとお店の売り上げ貢献する事が出来てお客様とお店どちらにとっても万々歳になったと思います。もっとも、これはあくまでも私個人が勝手にやりたかった事なので、他のアルバイトの人達にしてみれば迷惑千万な話かもしれませんが。