きっかけは友人からの紹介でした。
友人も同じ家庭教師グループでアルバイトをしており、人を探しているとのことだったのでお手伝いのつもりで1人引き受けることにしました。
高校生の部門もありましたが、高校の数学に自信がなかったので中学生までという条件でアルバイトすることにしました。

家庭教師のアルバイトの魅力は何と言っても時給だと思います。大体1時間半の授業で2000円前後の授業料をいただけるので非常にありがたかったです。その分、成果も出さないといけないですが、よっぽどのことがないと生徒さんもやる気のある子たちばかりなので大丈夫だと思います。
私がアルバイトしていた家庭教師グループは、説明を受けた後は初回から1人でお伺いするスタイルでした。時給や一回の時間はグループ側が設定しており、こちらからの交渉は不可とされていました。生徒さん側からの交渉（時間を伸ばしてほしい、週の回数を増やしてほしい等）はその都度グループ側に報告し、お受けする形をとっていました。
授業の進め方は生徒さんと相談しながら決めることができます。グループ会社が販売しているテキストに沿って授業は進めるのですが、予習を中心にしてほしい子や、復讐をしっかりしたい子など、生徒さんによっても希望するやり方が違うのでその都度確認して授業を進めていくようにしました。
1時間半授業をやりっぱなしでは生徒さんも疲れてしまうので、半分の時間が過ぎた辺りで一旦休憩を挟んだり、時には手土産を持参したりしておやつを食べたりもしました。休憩時間は5分程度ですが、するとしないとでは後半の進み具合がかなり変わってくるのでできる限り毎回休憩は取るようにしていました。休憩を取った分、授業時間は前か後ろに5分、余分を取るようにしていました。
塾と同じで毎回宿題を出すのですが、学校の宿題があったり、部活をしていたり、時には塾と掛け持ちしている子もいたので極力少なくて済むように配慮しました。私自身も塾に通っていた経験があるのですが、塾はわりとドカドカ宿題を出すので、掛け持ちしている子にはできれば出したくないくらいの気持ちでした。
よっぽどのことがない限り（相手から先生を変更してほしいと言われた等）契約期間中に先生が変更することはないので、生徒さんとはもちろん、親御さんともよく会話をし、今日はどういった事を行なったのか報告するように努めました。

生徒さんの成績が上がった時は、私自身も非常に嬉しかったです。
苦手な科目にはなかなか積極的に取り組めない子もいたので、少しでも成績が上がったらご褒美を用意しました。もので釣るわけではないですが、やっぱりあるとないとでは取り組む意欲が変わってくるので、そこから好きになってくれたら…という気持ちから、同時にアルバイトしていたアイスクリーム屋さんの好きなアイスを１つ買ってきてあげる約束をしていました。
私に出会う前は嫌いだった科目が、私が教えることによって好きになったと言ってくれた時も頑張って教えてよかったなぁと思いました。中学生を教えているからと言って、必ずしも中学校の内容だけを教えるわけではないです。基本が苦手だと小学校の内容に戻ったりすることもありました。それでも本人にやる気があれば別でプリントを用意するなどして、根気よく付き合いました。ある生徒さんは、家庭教師にお伺いする前は20点ほどしか取れなかった科目が、最終的に80点以上取れるようになるという爆発的な成長を見せてくれました。一緒にすごく喜んだのを今でも覚えています。

あまり悪かった点はないですが、強いていうなら1人引き受けると次から次に生徒さんを紹介してくるのでちょっとしつこかったです。
別のバイトもしていたので、一度に引き受ける生徒さんの希望人数もお伝えしていたのですが、お構いなしにガンガン勧誘の電話がかかってくるので最終的に喧嘩になってしまった時もありました。
人がいないという事情も今なら分かりますが、それはこちらに言う文句ではないと思います。会社側で捌けない人数を生徒として迎え入れること自体に問題があるので、そこは会社側で何とかしてほしかったです。私も2人という希望より若干多い生徒さんを見ることになりました。自宅通学でしたが、短大が遠方で通学に片道1時間半かかっていたので2年生の時は結構時間ギリギリで生徒さんの自宅に駆け込むことが多かったです。