探偵業の要「尾行」って一体何? - 2015.09.09(水)
警察や探偵をはじめ、ある一部の職業に従事するものが行う「尾行」ですが、この尾行がどのように行われているのか知っている人は世間には殆どいません。
しかし、探偵業において尾行とは正に要の技術ということもあり、各探偵社は主に尾行術に対する訓練や研修などを積極的に行っています。
そこで、今回はこの『尾行』について詳しく解説させて頂きたいと思います。
尾行の意味
尾行という文字は、『尻尾の様に後を付いて行く』という意味から出来ており、尾行を英語に直すと『tail』や『shadow』と呼ばれています。
尾行という言葉の意味は『相手に気が付かれずに後を付ける』となり、もしも相手に気が付かれてしまったら、その時点で尾行では無くなるとされています。
しかし、その様な完璧な意味での『尾行』を行うためには相当の訓練が必要となるため、一般の方が同じ事をしても、本来の意味での『尾行』はまず不可能とされています。
尾行の歴史
太古の昔、私達人類は狩猟などをしながら暮らしてきましたが、狩猟を行うためには獲物の足跡や糞などから動物を追跡したり、こっそりと獲物に忍び寄る事が必要でした。
この行動は英語で『ストーク(stalk)』と呼び、このストークが尾行の基礎となる行動だとされており、何かの後をこっそりと忍び寄る行動は人間の狩猟本能が大きく関係しているとされています。
そのうちに文明が発達しはじめると、人間が人間の行動を監視するため、その後を付けるための専門の人間や、そのための技術が発達しはじめました。
この場合、相手は獲物ではなく人間であり、狩りではなく行動の観察そのものを目的としているため、『ストーク』とは違う別の言葉が必要となり、『tail(尾行)』という言葉が一般に用いられる様になってきたのです。
尾行を行う職業
日本の場合、尾行を行う職業は、現在は探偵の他は、全てが公務員や一部の自衛隊員に限られます。
・公務員
公務員の場合は、警察庁、検察庁、税務署、内閣府職員などの職員が尾行を行っています。
中でも警察庁公安部の職員は監視活動を主な職務としている部署が沢山あるので、公務員の中では最も尾行技術に優れている組織です。
・自衛官
続いて自衛隊ですが、実は外国での調査活動を行う、いわゆる『スパイ』が在籍している部門が幾つか存在します。
現在公開されているものでいえば、防衛省情報本部や中央情報隊、情報保全隊、そして陸上自衛隊幕僚監部調査部調査課などが上げられます。
通常、陸上自衛隊では尾行訓練などは行われませんが、これらの隊や課に所属する自衛官は、特別に尾行術などの監視技術を学び、数か月に渡ってスパイとしての訓練を行うとされています。
・民間
現在、日本で尾行を許されている民間人は、実は探偵以外存在しません。
海外では、探偵以外にも保釈金保障会社(バウンティー・ハンター)や、民間軍事企業(PMC)など、職務上の必要があって尾行や追跡を行う職業もありますが、どちらも日本には存在していません。
まとめ
尾行とは、狩猟本能から生まれた行動だけに、誰もが本能的に行いたくなってしまうものですが、もしも職業以外で尾行を行ってしまえば、それは尾行ではなく「ストーキング」となってしまいます。
また、訓練を積んだプロが行って初めて『尾行』と呼ばれるだけのレベルの高い追跡が行えるのであって、相手にバレているのが解っていながら後を付けてしまえば、それはただのつきまとい行為となってしまいます。
この様に、尾行は専門的な行為であるため、素人の方がそれを行えばどんなトラブルに巻き込まれるか分かりませんので、絶対にまねしないでください。
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