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保育士としての、思い出の子

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大学を卒業して、正規の保育士としてある私立の保育園に就職しました。

担任したのは0歳児クラス。

「かわいい!」だけじゃ済まない部分も多々ありましたが、やはり「かわいい!」のです。

0歳児と言えども、一人ひとりしっかりと個性を持っていて、それらを受け止め一緒に喜びを共有しながら過ごしました。

もちろん分け隔てなくどの子とも接していました。

それでもやはり人間だからでしょうか、相性というのか、あるいは前世というものがあるとしたならおそらく深い仲だったのだろうと思うような子がいました。

やけに私を求めるその子。

少しでも離れると泣きわめく。

他の子ももちろん「自分だけを見てほしい!」という欲求を持っていますから、一緒に遊んでいても、上がる時間になったら泣いて嫌がったりします。

それでも他の保育士が一緒に遊べば落ち着いていたものです。

でもその子はありがたいことに、ひたすらに私を求めて泣いてくれる。

小さな身体で力いっぱい泣く。

疲れるだろうに・・・でもそこで、その子だけを特別扱いはできません。

心が痛むけれど、離れるべきときには離れなくてはならないのです。

新しい年度になり、1歳児クラスに持ち上がりとしての担任がスタート。

小走りも出来るようになり、ちょこちょこちょこっとやってきては満面の笑みを見せてくれる。

そして離れると泣くのは相変わらず。

これでは泣かせてばかりみたいですが、決してそんなことはありませんよ!他の保育士にはしないのに、私にだけ見せてくれる行為で印象的なものがあります。

保育中は皆エプロンをしています。

立ってみんなのお茶をいれたり、何か準備をしていると・・・私の背後にやってきて、「キャッキャ」言いながら私のエプロンに入り込み、そして私のお尻に自分の顔をグイグイと・・・(笑)何がそんなに楽しいのやら・・・他の子はマネすらしないのに・・・何かの動物なのかと思ってしまうくらい、熱心に顔をこすり付けては喜んでいたのです。

なんてかわいいんだろう。

ママにそのことを話すと、笑っていました。

大人が同じことをしたら間違いなく捕まりますね。

お昼寝の寝かしつけでも、私にトントンして欲しいとリクエストを受けますが、やはりいつもそういうわけにはいかず・・・それで寝付けずに待っててくれた時、「トントンしようか」ととなりに行くと、自分で布団を片手でめくり、私を布団に招いてくれるのです。

うつろな目で、親指をしゃぶりながら。

その姿につい「キュン!」としてしまいました。

一緒に寝たいのはやまやまでしたが、トントンするとすぐに寝付いてくれるのでした。

まさに天使の寝顔。

そんなふうに見えない何かで結ばれているようなその子とも、お別れの日はやってきました。

私の都合で、保育園を退職することになりました。

3月31日。

最後の出勤の日、そしてお別れの時。

他の保育士が「せんせい ばいばいだよ」と言うと、まだ もう会えなくなる なんて認識できていない年齢だったから、みんないつものように無邪気に「ばいばーい」と言ってくれました。

でも、あの子だけは顔を歪ませて「や~や」と・・・。

まるで今日でサヨウナラであることを悟ったかのように私とのばいばいを拒んでくれました。

かわいいかわいい子。

4月からは年中さん。

あんなに小さかったのにね。

運動会、かっこいい姿を見せてくれることを期待しています☆

口コミ情報

2.60 5件の口コミ

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  • 1 専門職です

    4.00 赤塚さん(保育士)の口コミ, 2015-05-10 12:58:00

    短大を卒業してから、保育園にアルバイト勤務しています。 保育園は正社員の雇用率が低く、ベテランさんでも契約社員やアルバイト勤務している人が多いです。 専門職であるため、ほとんどが資格保持者ですが、学校に通いながら働いている人も何名かいます。 仕事は「子どもがかわいい」だけではやっていられないほど大変ですが、やっぱり子どもはかわいいです。
  • 2 忙しかったけれど

    4.00 バナナケーキさんの口コミ, 2015-05-12 22:43:00

    短大卒業後、数年幼稚園で働いていました。 幼稚園は早ければお昼過ぎで帰る子どももいるので、落なのではないかと思われるようですが、バスには乗らなければいけないし、会議はしょっちゅうあるし、とにかく毎日忙しかったです。 年少さん以外は一人担任で、クラスの人数も多かったので、製作や発表会の準備など、クラスのことは全て一人でこなさなければいけず、行事の時などは残業も多かったです。 子どもたちは可愛いいし、成長していく姿、クラスを作り上げる達成感はものすごく、卒園した時はもう胸が一杯でした。 忙しくて大変なことも多かったですが、この仕事をやってよかったと思っています。
  • 3 やりがいがあります

    3.00 みかんさんの口コミ, 2015-05-12 23:12:00

    はじめてのバイトが保育園でした。 子どもが好きだからと挑戦した保育の仕事でしたが、とにかく大変です。 赤ちゃんは可愛いですが、一人一人ミルクの時間も違えば寝るのもバラバラ。 保育士がいくらいても手が足りないという感じでした。 大きいクラスの子どもたちはとにかくパワフルで、体力がないと絶対に出来ません。 大変だったけれど、子どもの笑顔は癒されるし、やりがいはあるし、何より楽しかったです。 子どもが好きなら一度経験しても良いと思えるバイトです。
  • 4 子どもはどの子も先生大好き、ママやパパはもっと大好き

    0.00 リャマさん(元保育士専業主婦)の口コミ, 2015-05-16 19:00:00

    大学卒業後、幼稚園資格だけでは物足りず、保育士試験を受け資格取得しました。病院附属保育所に勤務しました。キャリアのある親御さんばかりで、朝食を保育所でとる子や、お泊まり保育の子どももいました。1番甘えたい年頃に少し寂しい思いもします。それを忘れるかのように、寝るまで「先生、好き。」と眠ります。朝は早くから起き、ママやパパの帰りを待っています。親御さんがお迎えに来た時の笑顔は本当に最高の笑顔です。ママやパパも夜勤明けでも笑顔です。親子の強い繋がりを感じられる職です。
  • 5 理想と現実

    2.00 naoさん(幼稚園教諭)の口コミ, 2015-05-17 00:54:00

    子どもが、思いっきり楽しめるような園生活ができるように携わりたいいう強い思いを胸に保育士生活をスタート。がしかし、現実は、子どもがいう事を聞かなければ先輩先生に怒られ、連絡帳に追われ、子どもと向き合う時間もなく、その結果、日に日に子どもを怒鳴って、叱りつけるのが日常になっていく。保護者の前では「????ちゃん、今日もいい子でした。」と笑顔で見送り。見送った後は子どもの作品の手直し、明日の保育準備。帰るのは出勤から12時間以上あとが当たり前。自分が思い描いた保育士像とは程遠く、子どもは休みだが、土日出勤は当たり前。もちろんボランティア。そんな生活に耐えれず、三年で退職。今は消防士しています。

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